校長挨拶
本校は、明治17年(1884年)に全国で７番目の商業学校「赤間関商業講習所」として開校されて以来、今年で140周年を迎える山口県内唯一の市立商業高校です。卒業生は３万人を超え、県内はもとより国内外の各界・各方面において、有為な人材として活躍しておられます。本校には校訓に代わる精神として、①建学の精神である「善良の商賣」、②明治38年度から使っている歴史あるクラス名「仁」「義」「礼」「智」「信」の心、③校歌の歌詞を、それぞれ伝統的に大切にしています。
本校では、「就職も進学も強い 元気下商 ～生徒が主役の学校づくり・未来に富める人づくり～」という「めざす学校像」の実現に向けて様々な取組を進めています。その成果として、昨年度も就職率100％、を達成できました。進学については、国公立大学に25名が合格したのをはじめ、私立大学についても指定校推薦枠等を活用して、それぞれ志望校への合格を果たしています。
下商では、日々の実践の中で「凡事徹底」を重視し、「進んで挨拶をする」「掃除を徹底する」「時間・約束を守る」「服装・身なりを整える」という４つをその柱としています。挨拶や服装、礼儀などについては、これまでも地域の皆様から高い評価をいただいてきたところですが、改めてこれらを徹底したうえで、これからの社会で求められる「前に踏み出す力・考え抜く力・チームで働く力」といった「社会人基礎力」を育成していきたいと考えています。
さらに、本校は商業高校として、社会の変化に対応する商業教育の充実に努めています。その中で、進路実現や将来の仕事に役立つ様々な資格の取得にも力を入れており、昨年度は全商検定１級３種目以上に30人が合格しました。
また、日商簿記検定にも力を入れており、本年度で11年目となる高崎商科大学との高大連携「Haul-A（ホール・エー）プロジェクト」等の取組の成果として、これまでに23名が最難関とされる日商簿記検定１級に合格するという、全国でもトップクラスの実績を残しています。
部活動、生徒会活動、学校行事等においても、生徒の幅広い人間力の育成をめざしています。昨年度は、運動部では、陸上競技部が国体出場、バドミントン部、陸上競技部、剣道部、弓道部、ソフトテニス部が中国大会に出場しました。文化部でも、情報処理部、珠算・電卓部、ワープロ部が全国大会への出場を果たしました。
国内外の姉妹校との交流も積極的に行っています。姉妹校締結63年目となる鹿児島商業高校とは、隔年で互いの学校を行き来して、生徒会や部活動の交流を行っています。また、海外では、韓国・釜山のケソン（開成）高校と長年にわたって交流を行っているほか、平成29年度にはトルコ・イスタンブールのカバタシュ高校と姉妹校の盟約を結びました。
地域と連携した教育活動についても、コミュニティ・スクールの仕組みを活用して、授業や部活動、生徒会活動など、様々な場面で積極的に実施しており、これからも、下関市の商業高校として、地域との連携の広がり、深化を模索していきたいと考えています。
今後、教育活動をさらに充実させ、生徒の成長や進路実現を教職員一丸となって支えていきたいと考えておりますので、皆様方の一層の御支援・御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
令和６年４月１日
下関商業高等学校 第３６代校長 安村 祥二郎